京都府庁旧本館 +salon de 1904(前田コーヒー)

cafe

 京都御所から丸太町通りを西に向かい、4筋目、釜座通りの突き当たりに、荘厳なルネサンス様式に属する気品ある建物の姿が現れます。その建物は京都府庁旧本館。創建当初の姿を保った、日本最古の現役官公庁の建物として凛と佇んでいます。

旧本館

旧本館は、明治37年(1904年)に12月20日竣工され、西洋化の荒波が押し寄せた明治時代を彷彿とさせる洋風の建物です。建物内部は、細部に至るまで和風の優れた技術が見てとれます。

 2階に上がる大階段の踊り場には、大きな窓が設置され、中庭から温かい日差しが降り注がれます。この空間が、忙しい日常をしばし忘れさせてくれます。

 

正庁

 正庁は旧本館の中心となる部屋で、和風建築の折上小組格天井を採用されており、天井の高さから実際の広さよりゆったりとより広く感じることができます。100年前にはもっと鮮やかだったであろう赤の重厚な絨毯が、この部屋の品格をより増しています。

室内の窓からは、欅並木の美しい釜座通を見通すことができ、数多くの公式行事や式典が行われてきました。人類初の有人宇宙飛行を成功させたガガーリンが、昭和37年に京都府庁に訪れた際には、バルコニーから姿を現し、府民の熱烈な歓迎に応えたそうです。

旧知事室

旧知事室は正庁の東側に位置し、明治38年から昭和46年の67年間、24名もの知事が使用しました。部屋には装飾が施された立派な暖炉が備え付けられており、暖炉の上には鏡が備え付けられています。

旧議場

 旧議場は、中庭を挟んだ正庁の北側に位置し、110周年を迎えるにあたり修復工事に入り、平成28年に当初の姿に戻りました。内部は蛇腹型の装飾をあしらい、吹き抜けの空間になっており、1階席に議長席、それに対面して議員席が半円形に配置されています。2階席には傍聴席が配置され、1階の会議を傍聴できるようになっています。

カフェ 〜salon de 1904 by MAEDA COFFEE〜

 レトロ建物探訪のお供として欠かせないのが、美味しいご飯やスイーツ。そんな私のお眼鏡にかなう京都府庁には、前田コーヒーが運営する salon de 1904のカフェが併設されています。

重要文化財に認定されている京都府庁旧本館の一部を間借りしてそのカフェはひっそりと佇んでいます。入り口は、大昔の木造の学校の校舎のような佇まい。中に入ると、天井が高く、白い壁がお出迎え。明治期のレトロな感じを残しつつ、癒しの空間が広がっています。

おまけ 〜顔の家出現!!〜

 

 京都府庁から衣棚通り(烏丸通から西へ3本目)を南下すると、静かな住宅街に顔の家が出現します。一見、笑っているような、何か物欲しそうな顔。建物全体が顔になっており、外壁も顔に見えるような落ち着いた色になっています。これは、建築家山下和正氏によるけ建築だそうで、ランドマークにもなっています。ぶらりと顔を探しにこの辺りを散歩するのも楽しいですね!

京都府庁旧庁舎 見学

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

TEL:075-414-5435

火曜日〜金曜日・土曜日(第1・3・5週)の午前10時〜午後5時

京都府庁旧本館 +salon de 1904(前田コーヒー)

営業時間  8:00~17:00(日曜日定休)

電話番号:075-414-1444

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