レトロモダン建築のど真ん中〜京都府立医科大学〜 

京都

京都市バスの府立医科大学前のバス停を降り、府立医科大学の建物群に目をやると、そこにはネオ・ゴシック様式の外観をした立派な建物、府立医科大学本部棟が目に飛び込んできました。

ネオゴシック様式

 ネオ・ゴシック様式とは、ゴシック様式の復興ゴシックリバイバルの際に、12世紀頃のゴシック様式を復興させる運動が行われた時期に建てられた建物様式です。18世紀後半から19世紀にかけて、イギリスからヨーロッパの諸国、ロシア、アメリカまで広まりました。

 ゴシック様式の有名な建物といえばパリのノートルダム大聖堂、ネオゴシック様式はロンドンにある国会議事堂が有名です。

 この本部棟の外見をいちべつした時、既視感のあるデザインだと感じたのは、大きさは違うもののゴシック様式の代表格ノートルダム大聖堂と雰囲気が似ているからだったのですね。

アールデコ風 内装

 中に入ると、当時流行していたアールデコ風のスタンドグラスが彩りを添えています。建物として現役のこの本部棟だけあって、建物から活気が感じられます。

 先が尖った尖頭アーチは、ゴシック感を彷彿とさせます。

現役の階段教室

 

 部屋に建物の中は、今でも現役の階段教室がおさめられています。どっしりとした濃い色の机と椅子が配置された階段教室はかなり傾斜が急で、一番上の椅子に腰掛けると、黒板を目下ろす感じです。

縦長窓

 外観からも存在感が際立っていた縦長窓は、面積こそあまり大きくはないものの、縦の長いことで、しっかり外からの光を取り込んでいます。

まとめ

 モダン建築の中でも、筆者の中では正統派ど真ん中の府立医科大学の本部棟。数ある様式の中でも重厚なふんいの中に軽やかなアクセントが混在する素敵な建物でした。この本部棟で学習を重ね、未来の医療を支える立派な医療従事者が誕生することを願っています。

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